小鳥遊文庫

アニメとか読書とか

カスタムキャストで自作小説のキャラをつくってみよう

 はいどーも、ほそぼそと生きております、小鳥遊よだかです!

 

 はいっ。

 ということで、以前からそれとなくアピールしてますが、わたくし趣味で小説を書いておりまして、web小説サイトに投稿するなどしてます。

 

 で小説を書いてると、登場人物のキャラが途中で、ブレてきて困るといったことが多々あるんですよね。

 

 なんというか、性格がブレるだけじゃなくって、頭のなかで思い描いてたビジュアル的にもブレてきて、セリフの口調とかも統一性がなくなってきて、うわーってなるんですよ。

 

 自分で絵でも描いてみて、まずは登場人物の外見だけでも確定させておこうかなと思うんですが、いかんせん自分には絵心がなくって……。

 

 そんなどうしようもない悩みをかかえていたとき、すごいアプリがリリースされました。

 

 そうです、前回の記事でも遊んでみた「カスタムキャスト」ですね。

 これで、自分のイメージするキャラをつくって、その見た目の通りに頭のなかで動かせば、キャラも定まっていくんじゃね? そう思ったわけです。

 

 ってことで今回は自作小説のキャラをカスタムキャストを使ってつくってみました。

  

novel.daysneo.com

 投稿サイト、ノベルデイズにて絶賛連載中のものです。

 まだ途中までしか書けてないのですが、今のところヒロインは二人出てきます。

 

 まずは本作のメインヒロイン、神戸ひかりです。

f:id:aonooto:20181103211742j:plain

 我ながらめちゃくちゃかわいいですね。

 

 小説のタイトルの通り、天才カリスマJKとはこの子のことです。

 書き始めの頃は、金髪のギャルだったり、黒髪の清楚系だったりと頭のなかでころころビジュアルが変わって、なかなか大変でした。

 

 少し遊んでみましょう。

f:id:aonooto:20181103212903j:plain

 「おはよう」

 

f:id:aonooto:20181103212831j:plain

「そうねぇ……」

 

f:id:aonooto:20181103213022j:plain

 な、泣いてるのか……?

 

 お次はサブヒロインの二ノ宮早苗。

f:id:aonooto:20181103213246j:plain

 うん、結構かわいい。

 委員長キャラなんだけど、ちょっとなにかが足りない感じにしたかったので、これくらいがいいと思います。

 

f:id:aonooto:20181103213509j:plain

「次のテストはあたしが勝つわ!」

 

f:id:aonooto:20181103213546j:plain

 ギャラクシー!

 

 とまあこんな感じに、先にこうやってイメージを確定させてしまえば、小説内での神戸ひかりや二ノ宮早苗というキャラの挙動をこの子たちがやってくれることになるので、おのずから口調なども定まっていくという感じです。

 

 小説、特にラノベなどのキャラクター小説を書いてて、わたくしと同じような悩みにぶち当たってる方がいましたら、是非試してみてください。

 

 おまけ

f:id:aonooto:20181103214813j:plain

カスタムキャストで遊んでみた

 はいどーも! 

f:id:aonooto:20181008222107p:image 

 うだつの上がらない小説家ワナビーの小鳥遊よだかです!

 

 今回は今話題の、3Dキャラクター作成アプリ『カスタムキャスト』を使って自身のアバターを作ってみました!

f:id:aonooto:20181008223405j:image

 いや、もうホントすばらしいアプリですね、これ。

 

 なんたって、スマホ一台あれば3Dキャラメイキングのいろはも知らない私でも、こんなかわいくキャラを作れるんですもの!

 しかも無料

  

 おかげさまで、以前からバーチャルユーチューバーに対する憧れを隠し得なかった私、小鳥遊よだかはついにバ美肉を果たすことができました!

 これでうだつも上がるようになること間違いなし!

 

 

 はしゃぎすぎてこんなツイートまでしちゃってますw

 バーチャル物書きって、なんだよw

 

 それにしても、Vtuberが出てきた去年の末からまだ一年も経ってないのに、こんな手軽にバ美肉を楽しめるアプリが開発されるなんて、技術進歩のスピードってすさまじいですよね。

 Vtuberに興味を持って調べたものの、トラッキングがどうとか、ユニティがどうとか私のような素人には難解な専門用語ばかりで、半ば諦めていたんですが、ここにきて夢のようなアプリがリリースされるとは、まさに夢のようです。(なに言ってんだ)

 

 みなさんも、このアプリを使って素敵なバーチャルライフを楽しみましょう!

 

おまけ

f:id:aonooto:20181008231723j:image

にゃんっ

 

2018年秋アニメ、直感で決めた個人的注目作ランキング

 はい、どーも。バーチャルユーチューバーに対するあこがれを隠しきれない、小鳥遊よだかです。

 

 夏アニメもそろそろ佳境に入ってくる、今日この頃。気づけばセミの鳴き声も聞こえなくなり、空気のなかにかすかに秋の気配が感じられるようになってきましたね。寒いのは苦手なので、夏の終わりはいつもちょっとさびしいです。……

 

 とまあ、そんな前置きはおいといて。

 

 今回は10月から始まる秋アニメで気になったものをピックアップしていきたいと思います。(夏アニメの総括は全部の放送が終わったタイミングでやろうと思います)

 

 例によって、次期アニメも結構な数の放送が予定されていますね。

 

 いつも新アニメが放送される前になると、各アニメのサイトを覗きにいくのですが、その際、私は次のようにして見るアニメを決めています。

 

 ①まずはトップページのキービジュアルを見て第一印象を得ます。第一印象は見た目が9割。やっぱり、ここでどれだけ人の想像力を刺激できるか、というのは最重要。かわいかったり、どこか謎めいていたり、背景がキレイだったりするものは、おっ!となります。

 

 ②次にイントロダクションやストーリーの文章を読み、キービジュで得たおおざっぱな印象の輪郭を明確にします。ここでテーマや世界観をこれまたざっくりと把握して、この物語世界に没入したい!と思ったものを見る、という具合です。

 

 とまあ、それらしいことを書きましたが、ほぼ直感で決めてます。

 ポスト・トゥルースのこのご時世、自分の直感を信じて生きるのだ!

 とか言いつつ、ツイッターとかで話題になってたりするやつとかは、それだけで気になってしまったりするのですが……。

 

 てなわけで、一応上記①、②の手順を経て、決めた個人的に気になったものをランキング形式で記していきます。

 

第十位 『ユリシーズ ジャンヌ・ダルクと錬金の騎士』

ulysses-anime.jp

 ジャンヌ・ダルクの話ということで、Fateでもジャンヌが好きだったので、気になります。

 

第九位 『CONCEPTION』

conception-anime.com

キャラデザがいい感じで気になります。

 

第八位 『となりの吸血鬼さん』

kyuketsukisan-anime.com

 キービジュアルの美少女たちにやられました。かわいい。

 

第七位 『寄宿学校のジュリエット

juliet-anime.com

 ツイッターで話題になってたのを見かけたので気になってしまいました。

 こういう男の子と女の子の王道ラブコメって普遍的なおもしろさがあるので、楽しみです。

 

 

第六位 『俺が好きなのは妹だけど妹じゃない』

imo-imo.jp

 サイトの原色メインの濃い感じの色合いが、インパクトあっていい! 

 やっぱりこういう感じのアニメも見たくなる! イントロダクションの、万年一次選考落ちという悲しい文字にも親近感を覚えてしまいました。

 

第五位 『やがて君になる

yagakimi.com

 まずこの作品はタイトルが気になりました。やがて君になる? なにかが、時間をかけて、「君」という誰かに、なる、ということか。うむ、わからん。でもこうやってタイトルでいろいろ考えさせられるのもいいですね。

 そしてキービジュアルの、向かい合う美少女が美しい。(なんか頭痛が痛いみたいな感じになってしまった)いっぱいぶら下がってる花が、ピンボケした光みたいでロマンチック。

 サイト全体的に、色みがベージュでおだやかな雰囲気。

 と思ってたら、絵が変わって緑道を手をつなぎ歩く二人になります。二段構えのキービジュでした。色は変わりましたが、この絵もまたおだやかな感じですごくいい。

 

第四位 『アニマエール』

animayell.com

 今期きらら枠きたこれ、ブヒィィィイ!!!

  メインの五人組の女の子たちが横一列に並んだキービジュアルがかわいい。

 チアリーダーの部活モノという感じで、安定して見れそうです。

 

第三位 『RELEASE THE SPYCE』

releasethespyce.jp

 忍者っぽい格好をした女の子たちが、夜の工場っぽい場所にザッと駆け寄ってきたみたいな疾走感のあるキービジュアル。こういう一枚の絵だけで、仲間たちと協力して大きな敵と戦うみたいな物語を連想させるキービジュは王道でいいですね。

ゆるゆり』のなもり先生原案のかわいい女の子たちが、どういう活躍をするのか期待大です。

 

第二位 『色づく世界の明日から』

iroduku.jp

 キービジュはかなり透明感があってキレイです。ちょっと色が薄すぎるかなとも感じますが、それはこれから色づいてくるということでしょうか。イントロダクションはまだ用意されてなかったので、PVを見ましたが、背景がどのカットもすばらしい!

凪のあすから』の監督作品というのも大きなポイントで、2クールできれいにまとまった名作だったので、今回も期待大です。

 

 

第一位 『青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない』

ao-buta.com

 まずサイトを訪れたときに、フェードインして現れるキービジュアルに魅了されました。幻想的な青いクラゲの水槽を背景に、バニーガールの女の子が大写しにされてます。よく見るとクラゲが揺れてたりと芸も細かい。

 原作は『さくら荘』だったり、『Just Because』の鴨志田一先生という前情報は知っていて、前から気になっていたんですが、今回イントロダクションを読むと、ちょっとファンタジー要素もあるとのことで、おもしろそう。てか絶対おもしろい。『Just Because』もあの青春の空気感がすごいよかったので、青ブタもかなり期待してます。

 

 

  とまあこんな感じになりました。他にも、禁書三期やSAOなどのビッグタイトルもあり、今年の秋は豊作の秋になりそうですね。

  ではまた。

『ある男』(平野啓一郎著、文學界6月号掲載)感想

 はいどーも、文學界の6月号が発売されたのは五月だったので、読んでから結構な時間が経ってしまいましたが、単行本が来月に発売されるということで、このタイミングで書評、とまで呼べるほどの代物ではないですが、感想的なことを書いていきたいと思う所存の小鳥遊よだかです。

 

謎解き要素もある作品なので、一応ネタバレ注意です。

 

ある男

ある男

 

 

 

 平野氏の作品はだいたい読んできたのですが、最近のものは序文がついていろいろとほのめかすようなスタイルが定着しつつありますね。

 

イントロダクションとしては、

 ある日、弁護士である本作の主人公城戸のもとに、以前も離婚調停の仕事を引き受けたことのある里枝から再び仕事の依頼の連絡があった。離婚成立後、再婚を果たした里枝だったが、幸せな生活もつかの間、その再婚相手の男性を不慮の事故で失ってしまった。立て続けの不幸に見舞われ、悲嘆に暮れる彼女だったが、そこで新たな問題が発覚する。「谷口大祐」と名乗っていた、その再婚相手は、まったくの別人で、何者かが「谷口大祐」という人物になりすましていたという。

 こんな感じでしょうか。

 

 そこから、物語はその何者か(〝X〟と呼ばれる)が一体何者なのか、という謎を追うかたちで進行していきます。その過程で、城戸は気づけば、〝X〟のことを考えているようになっていて、ひいては自分の人生についても考えさせられるようになります。『――愛にとって、過去とは何だろうか?……』と。

 

 

 でその後、どうやら〝X〟は戸籍の交換という闇取引を行い、「谷口大祐」という別人の人生の続きを生きていたことが判明します。

 〝X〟には、別人として生きていきたいと思うほどの理由があったわけですが、それは戸籍交換に応じる相手も同じことで、人間誰しも、そういうものを背負っていたり、自分ではない何者かへの変身願望があったりするわけです。

 

 戸籍の交換では外見は変えることはできませんが、ステータスや名前といった社会的な情報なら別人になることができます。

 最近では、VR技術の発達により、バーチャル空間では外見を自分好みのキャラデザに変えて、そのキャラを演じて他者と接することができるようになりました。(いろいろ機材が必要なようですが)

 今後AR技術が発達し、現実世界を各々の好みのデザインに変えて生きることのできる世の中になるかもしれません。

 

 しかし、どんなに自分ではない者の人生を生きようとしても、自分は自分である(別人にはなれない)という意識だけは変えられないように思います。

 

 この作品ではそういった本人の意識ではなく、彼が本当は何者だったのか、と真相を追う人側の心理が重点的に描かれます。

 ある人物を理解するのに、ふとした時に知ってしまったその人の過去の真実が、多少なりとも影響してしまいがちなのはどうしてなのか。過去にどんなことがあろうと、出会ってからの、いいも悪いも含めた思い出だけでその人を理解するのは実はむずかしい。第三者の目線を気にしてしまうのか、自分でも知らず知らずのうちに社会的な価値判断基準を用いてしまうのか、とにかく自分の意思に逆らってまで、その人の印象に暗い影を落とすこともある。

 そんなことを思いました。

 

 真相を知った里枝は最後、『一体、愛に過去は必要なのだろうか?』と自問します。

 答えはでませんが、ただ事実として、〝X〟と過ごした時間は幸せだったと彼女は自覚します。

ハッピーシュガーライフがおもしろくなってきた【2018 夏アニメ】

 はいどーもー、特にバーチャル的な何者でもない、小鳥遊よだかです。

 いつもどのタイミングで記事を更新しようか、迷っています。絶賛迷走中です。

 

 そんな前置きは置いておくとして――、前記事でもちょろっと言及したのですが、期待していた通り、今期アニメは「ハッピーシュガーライフ」がお気に入りです。

 

happysugarlife.tv

 

  ホームページのイントロダクションでは「真実の純愛サイコホラー」と謳われていますが、まさにその通りの作品です。

 

 本作の主人公、さとうちゃんがしおちゃんに向ける愛が、混じりけのない真実のものだからこそ、誘拐というサイコなかたちを取ってしまっています。

 純粋であることと狂気とは、紙一重であることがわかります。

 関係ないかもですが、谷崎潤一郎の諸作品(『春琴抄』とか『少年』とか)を思い出しました。

 

 個人的に、こういう「ほのぼのした絵柄」に「サイコホラー」という組み合わせのものは出落ち感が強く、失速していくものが多い印象がありました。

 

 が、ハッピーシュガーライフは逆にどんどんおもしろくなってきました。

 

 話が進むにつれ、さとうちゃんやしおちゃんの過去のトラウマ的な家庭環境が示唆され、テンプレ的物語に収束されないだけの深みが出てきます。

 毎回、引きがうまくて続きが気になりますし。

 

 そしてなにより

 

おかしいのはさとうちゃんとしおちゃんの二人だけかと思いきや、二人を取り囲む周りの人間も、だいたいみんなおかしいところがすばらしい。

 

 学校の先生も、バイト先のイケメンもみんな心に傷や闇を抱えていて、おかしくなってしまっている。

 そこが真実だよなぁ、と昨今の現実世界で起きてる諸問題と照らし合わせてみても、しみじみと思うわけです。

 

 さらに、OPとEDの出来もすばらしいです。

 OPではサイコの面が強調された感じで、しおちゃんがマリオネットみたいに弄ばれてるところとかいい演出です。

 EDは、おだやかさのなかに悲しさが残るような曲調で、夜空のもとを歩くさとうちゃんが子供から大人(高校生)になり、しおちゃんと出会います。その時のぴょこっと顔を上げるしおちゃんがものすごくかわいいのもポイントですが、それから二人で幸せな時間を過ごし、曲がサビになるところで、空は青空に。幸せの絶頂で、二人はスキップをします。やがていつしかまた夜がきて、しおちゃんがつまずいてこけてしまいそうに。それをさとうちゃんがかばうようにして、二人は倒れ、光の粒に溶け出してしまいます。ふと気づいたら、しおちゃんだけが取り残されて、不安そうな顔でさとうちゃんを探しています。しょんぼりうつむいてしまった時に、サプライズみたいにさとうちゃんが後ろから抱きつき、二人はまた笑顔に。そして上からベールのようなものが落ちてきて、めでたしめでたし。しかし、最後のカットでは、ベールのすそからは割れたガラス瓶と二つの指輪が映し出されていて、なにかを暗示しているようなのが非常に印象的。すばらしい。つい長々と語ってしまいました。

 

 とまあ、まだ五話が放送されたばかりですが、今後どうなっていくのかが非常に楽しみであります。

 

ハッピーシュガーライフ(1) (ガンガンコミックスJOKER)

ハッピーシュガーライフ(1) (ガンガンコミックスJOKER)

 

 

2018年 春アニメが終わって (個人的によかった3つのアニメについて)

 早いものでもう今年の半分が終焉を迎えつつあります。悲しいです。

 悲しみのあまり、半ば放置気味になっていた当ブログを更新します。

 

 以下ネタバレ注意です。

 

ウマ娘

anime-umamusume.jp

 競馬の知識がまったくなく、最初は馬名を覚えるのに苦労しましたが、それでもおもしろかった!

 なんといっても、レースバトルのアツい展開がアツい!(語彙力…)

 ほぼすべての回に見どころがあったように思いますが、特に個人的には、スペちゃんとエルコンドルパサーが同着ゴールをする回。前回の皐月賞セイウンスカイに負けてからの特訓を経て、その宿敵セイウンスカイを坂で追い抜いてからの、さらに注目株のエルコンドルパサーとの一騎打ちという展開は、まさに手に汗握って心臓がバクバクするほどでした。

 

 このアニメのいいところは、決して主人公(スペちゃん)の 都合良くレースに勝っていくだけの話ではないというところだと思います。スペちゃんは何回か負けるし、チームメイトのスズカはレース中にケガをします。(その後史実とはちがい、スズカは復活しますが)

 スペちゃんだけでなく、ライバルたち(セイウンスカイエルコンドルパサー)の特訓風景や、レース中の心理が差し挟まれるところもすばらしい。それぞれのキャラがそれぞれの思いを背負って走っている。そういう悔しさや挫折を乗り越えて掴むからこその勝利なのだと、改めて気づかされました。

 

Caligula -カリギュラ-

caligula-anime.com

 

 ゲーム原作のアニメで、これまた原作の知識がまったくないまま視聴していました。第一話、心理学や哲学の本を読む少しめんどくさそうな主人公・式島律が、どこか不穏な感じを漂わせつつ、リア充高校生活を送ってるなと思いきや、後半の怒涛のパニック展開。一体なにが起こっているのかわかりませんでした。今村友紀の小説『クリスタル・ヴァリーに降りそそぐ灰』を読んだ時のことを思い出しました。なのでひとまず、作品世界内の登場人物たちも感じているであろう、このなにが起こっているのかわからない、という感覚を楽しむことにしました。

 

 二話の終盤には、この世界は「μ」というボーカロイドの歌姫によってつくられた仮想世界「メビウス」だということが明かされます。メビウスの住人は現実世界の記憶がなく、各々現実では叶うことのなかった理想が反映された姿やステータスで存在することができるようです。その事実を知ってしまった律たちは、嘘の理想よりも真実の地獄(現実)に戻ることを決意し、μの幹部的存在の「楽士」たちに立ち向かっていきます。その中で、律たち「帰宅部」の面々はそれぞれの現実でのコンプレックスやトラウマに向き合える心の強さを獲得していきます。最終話の律とμの対峙する場面は、悲しくもカタルシスが得られてよかった。

 

 最近のバーチャルyoutuberブームなどが示すように、かなり現代の世相を反映している作品だなあと思いました。まさに現代という困難な時代に生きる人の心理を描いた良作です。

 

ラストピリオド

lastperiod.jp

 これもソシャゲ原作で、原作知識皆無のまま視聴。

 絵柄がほのぼのしてるので、ほのぼのRPG系かなと思ったら、大間違いで序盤からかなり社会風刺系で攻めてる内容でしたw

 かなりハイコンテクスト(理解するのに事前知識が多く必要)で、私は第九話などは初見ではふつうにワイズマン活躍の戦闘回なんだなぁと思って見てました。(たぶんまだ見落としてるネタはたくさんあると思います)

 現代のサブカル界隈というか、ネット文化を理解する重要な資料になると、個人的には思っています。とにかく私はカンパネルラさんが好きです。

 

 

 とまあこんな感じです。

 他にはきらら作品の「こみっくがーるず」や、「刀使の巫女」、「魔法少女サイト」、「オタクに恋は難しい」などを見てました。

 来期のアニメは今のところ「ハッピーシュガーライフ」に注目してます。

『ギケイキ』(町田康著)読んだら、むっさおもろかった

 

ギケイキ:千年の流転

ギケイキ:千年の流転

 

 かつてハルク・ホーガンという人気レスラーが居たが私など、その名を聞くたびにハルク判官と瞬間的に頭の中で変換してしまう。

 という文章から始まる本書は、源義経の生涯を描いた軍記物語『義経記』を基とした、超娯楽大作とされています。かの有名な牛若丸こと義経の話なのに、最初の一文でアメリカのレスラーの名前が出てくるなど、開幕早々ぶっ飛んでいる。

 

 

 初出は文芸誌の『文藝』で(現在も連載は続いてる)、全四巻予定の第一巻目ということで、ここでは平家打倒を志す義経が全国各地を渡り歩き、弁慶との出会いを経て、兄頼朝に会う直前までが書かれています。

義経記』に忠実な物語構成ですが、まさに千年の流転を経て、現代においてなお漂うという義経の魂の一人称視点で物語られ、その義経は歴史のすべて(生きていた当時から現代のことまで)を知っているていでいます。ていうか知りすぎている。

 例えば、弁慶が書写山を滅ぼす運動を起こすシーン。呟き作戦といい、「恰も呟きのごとき短い(それでいて、大衆の好奇心や道徳心を刺激するようなスキャンダラスな)文章を紙に書き、これを町や村の至るところに貼って歩く」というまさにツイッターを想起させる表現で書かれています。(当然、それらの書き込みは、人々の間で口コミとしてリツイートされまくり、悪い噂として膾炙される)

 そのツイートの内容に声を出して笑いましたが、今も昔も人間のやってることって、本質的には変わらないのかもなあ、とも思いました。(もちろんここは町田氏の創作の部分でしょうが)

  

 あの頃、私たちに「日常」なんてなかったのだ。暴力。そして謀略。これをバランスよく用いなければ政治的に殺された。だからみんな死んだんだよ。私も死んだんだよ。 

 そんな動乱の時代を生き、最期には兄頼朝と対立して殺されてしまう義経に言わせれば、現代とは「いろんなマイルドなもので偽装されてよくわかんなくなってるけど私から見ればそれはいまも変わらない。っていうか、偽装されてわかんない分、いまの方がやばいかも知れない」らしい。確かに。

 

 私たち人間は誰もが、見栄や世間体を気にして、内心のネガティブな思いを悟られないように演技している、なんてなことも多いと思います。相手の隠してる本心がわかっていながら、その演技してる様を見れば滑稽というほかないのだけど、超能力でも使わない限り人の内面の動きというものを正確に読むのは難しい。どうしても憶測の域を出ない。というか当人でさえも、自身の内面を正確に自覚するのは難しい。

 それは義経のころからも変わらなく、というか当然で、自分でもコントロールできない内面の感情に振り回され、人々がそれぞれに動き回るからこそ、そこに人間ドラマが生まれる。

 教科書の記述ではさらっと1ページくらいで記されているようなことにも、いろんな人物の思惑が錯綜と絡み合い、いろんなことが起きてきたんだ、ということを改めて思い知らされました。

 

 第二巻の発売が待ち遠しい。